大好きな鳥が手紙を残していなくなってしまいました。「みず」をキーワードにパパとぼくは世界中を探しにいきます。近所の川じゃなくてアマゾン川、ガンジス川などなど、と大旅行です。
荒井良二さんの絵はうまくいえませんがうまいとかきれいとかそれだけでなくてすごいエネルギーを感じます。はっぴいさんでは黄色はきれいな色でしたが何となく不安になるような色調でした。この本の色使いは水色や緑がうつくしくて平穏な気持ちになりました。
イタリアでお父さんが歌ったり、ガンジス川でも沐浴など、遊びが入っていますが本物そのものです。インドのごちゃごちゃとモンゴルの雄大な草原の対比も面白いです。娘はモンゴルのページをみて「これだけしかないの?あとは建物とか何にもないの?」とびっくりしていました。そういえば地平線が果てしなく続いて他に何もないという陸地の景色はまだ見た事がないかもしれません。ベネチアの場面では「大きくなったら行ってみたい」といってました。
そしてこの大冒険はお父さんの力量がすごい。カヌーも作れれば氷も掘るしカンツォーネも歌えば乗馬の心得もあります。自慢のおとうさんですね。
娘は最後のオチがとっても嬉しかったようです。そしてまたもう一度最初から探してました、鳥の姿を。
娘も私もとても気に入りました。この本はこれからもずっと私のそばにあることでしょう。