2010年のレイン・スミスの作品。
彼は、「くさいくさいチーズぼうや&たくさんのおとぼけ話」で1993年にコールデコット賞オナー賞受賞しています。
他にも「ヒヤシンスひめ」「ジャイアントピーチ ダールのお化け桃の冒険」などの絵も描いており、一寸暗めですが魅力的な作品を発表しています。
この絵本は、アメリカ・ニューヨークタイムズ紙「絵本部門」で23週連続ランクインを記録した作品だそうです。
物語は、PCが得意なロバが、サルに「何 もっているの?」と聞くシーンから始まります。
ロバは、本を知らないという設定らしく、
「どうやって スクロールするの?」とか「ブログはしてる?」とか有り得ない質問を連発するのですが、それがかえって、デジタル書籍と本の差異を明確に浮き彫りにする効果を醸し出しています。
本を見て、ロバが、「字がおおいよ。なおすね」という部分は、デジタルならではの発想で笑えてしまいました。
デジタルの良さも勿論ありますが、本という紙媒体にも捨てがたいものがあることを訴求している、今ならではの絵本と言えそうです。
このユーモアのセンス、私は好きです