話題になった太田光さんの「まぼろしの鳥」の絵本版ということで読んでみました。
何と言っても、藤代清治さんの影絵が絶品です。
あとがきに
「40枚の絵を約3ヶ月でつくった。
下絵に1ヶ月、切り出して2ヶ月。
切り出してからは1日半で1枚の絵を完成させていった。
1枚完成のたびにバラの花を下絵につけていった。
選挙のようだと笑われたけれど、自分自身を鼓舞するためにやって、どうにか全40枚を完成することが出来た。
今年87歳になるが、若い頃でも、こんなに波に乗って制作出来たことはなかったような気がする」
その思いが、影絵を見れば誰でも分かる素晴らしいものであり、影絵を見るだけで価値ある作品と言えると思います。
しかも、藤代清治さんは、ケロヨンの生みの親とのこと。
ケロヨンとは『木馬座アワー』のコーナー『カエルのぼうけん』の主人公であるカエルの着ぐるみのこと。
記憶は微かなのですが、当時本当に夢中になったものです。
「ケ〜ロヨ〜ン!」「バハハーイ!」が口癖で、自動車に良く乗っているシーンがあった記憶があります。
物語自体は、2つの異なった世界が展開するのですが、世界はどこかで繋がっているということをテーマにしているようです。
15万部を超えるベストセラーの原作は読んでいませんが、一寸話の展開にはついていけない部分もありました。
物語としては、オススメ迄には至りませんが、影絵は、1度は見て欲しい作品です。