モーリス・センダックの作品で、1982年にコールデコット賞オナー賞を受賞しています。
「かいじゅうたちのいるところ」でコールデコット賞を受賞したのが1964年ですから、本当に息の長く、最高の絵本作家と言われるのも頷けます。
それにしても、作者名を隠されたら、とてもセンダックの作品だとは思えません。
実に多くの描き方が出来るものだと感心してしまいます。
お話は、パパは海、ママは東屋、そして、主人公のアイダは赤ちゃんのおもりという設定で始まります。
そこに、ゴブリンが現れて赤ちゃんをさらってしまい、アイダが連れ戻しに追い駆けるという不思議な物語です。
描かれた絵は、西洋の宗教画のようで、好きな人は好きだけども、受け付けない人もいて好みが分かれるものです。
好きな人にはたまらないはずで、この絵だけで絶賛する人は多いことでしょう。
一つ一つの絵が、何かを象徴していると思うのですが、自分の理解の及ばない部分もあって、評価の難しい絵本です。
おそらく、モチーフにした原点があるはずで、とても深い作品であるということに間違いはありません。
まだ自分が正確に評価できるまでに至っていないので、今回は四星としますが、時を改めて評価したいと思わせる作品です。