オオカミさん、キツネさん、ヘビさん、それぞれの気持ちがとても繊細に、丁寧に描かれています。このシリーズの中でも、降矢さんの絵が光っている1冊です。
「あのとき、言いそびれてしまった一言・・・伝えられなかった気持ち」って、誰でも心の中に1つはもっているものではないかな、と思います。キツネさんもそんな1人。翌日すぐに伝えられればいいけれど、伝えたい相手は、これから春まで冬眠に入ってしまうヘビさん。キツネさんにとっては、いつも以上に、長い長い冬になりそうです。でも、キツネさんの気持ちは寒い冬の間中ずっと温め続けられ、オオカミさんにも伝わって・・・
春の喜びに満ち溢れたキツネさんの笑顔、最高にかわいらしいです。そして、こんな素敵な笑顔で、春を迎えられたヘビさんは、しあわせいっぱいですね。
娘も、キツネさんと同じく「ヘビさんは苦手〜」と言いながらも、「キツネさん、やさしいね」と、2人の友情に目を細めていました。