息子には大切なタオルというのはなかったのですが、これがないとダメという大切なタオルがあるお子さんの話はよく聞きます。
息子は、よくシーツの上を海に見立てて遊んでいることがあります。カエルには、バスタオルがジャストサイズの海なんでしょうね。
大切なタオルだけど、ワタルくんはカエルたちが海だと喜んでいるので、譲ってあげる決心をするのですね。ワタルくんのバスタオルが、ただなくなったというだけでなくて、カエルの海になったという素敵なエピソードが生まれたことで、ワタルくんが大切な物とのお別れがすんなりできてよかったなあと思いました。
子どもは大人より早いスピードで成長していきます。この絵本のワタルくんの心もタオルとお別れしたことで成長したようです。我慢してタオルをあげるのではなくて、かえるの方が自分よりも必要だとわかったのであげるという心の動きがよく描かれていると思いました。