恐竜が大好きな3男。しかし読んだ後に「悲しいからもう読まなくてもいい」と、泣きながら言ったので、しばらく本棚に入ったままでした。しかしある時一人でその本をぱらぱらとめくっていたかと思うと、急に頭を本に一生懸命くっつけて頭を「スリスリ」しているのです。
そこはティラノサウルスが傷ついたエラスモをぎゅっと抱いて叫んでいるページでした。「何してるの?」と聞くと、「こうして頭をくっつけたら、本の中に入れないかなと思って。そうすれば僕がエラスモを助けてあげるのに」と言うのです。『絵本の中に入っていく』とどんな世界が待っているのでしょう。
それからはこのシリーズを読むときは、「ちょっと待って」と3男が言うとしばらく頭を本にくっつけ、私は3男が絵本の中を旅して帰ってくるまで待っています。
自分を偽って友達と付き合う苦しさ、なんていう難しいことはまだわかりませんがエラスモのやさしさは感じているようです。そしてそんなやさしいエラスモを自分が助けたいと思った優しい気持ち。これから友達関係で悩んだ時、何か思い出すかもしれませんね。
それから誰かが優しい行動をすると「きみはほんとうにステキだね」と我が家では言っています。