前半はエルシー・ピドックという天才的な縄跳び少女が妖精に教わって更に上手になる話。正直、前半はいまいち。惨めなくらい貧乏な女の子が縄跳びなんてするんでしょうか?私だったら食べられるようなものを習うとか、さっさと子守だろうと新聞配達だろうと物売りだろうと食べていくために働くと思う。事実、途上国の子供なんて5歳くらいで既にしっかり働くし。1年も修行してご褒美にもらったのが一生舐められる飴のなわとび、、、。飢えているなら確かに良いご褒美だけど、一般的絵本だと金のなわとびとかもう少し金目のものでもおかしくないのですが(笑)
しかし後半は素晴らしい。エルシーが109歳になったころ、山をクローズされて村人が使えなくなりそうになってしまう。そこで、エレンという少女が山の妖精に教わった提案で、村人全員が縄跳びを飛び終えるまでは山は自由に使えないという契約を結ぶ。エルシーは延々と飛び続ける。強とびでえらそうな領主を地面に埋め込み、契約どおり村のためにずっと飛び続ける、、、。山が守られたという結末は非常に素晴らしく、集中して読まされるものではありました。
ただ、疑問は、エルシーの末路。この人、妖精じゃないし、そのうち死ぬとは思うけど、その後は?そして、村のために1年とか2年とか、ひょっとするともっとの間飛び続けるんでしょうか?無償の愛とか大事ですが、全く見返りもなくそんなことを続けるというのはいまいち納得できません。そもそもがエルシーの老後も貧乏でしばしば縄跳びの飴を舐めたような話も書いてあったし。もう少し、頑張りやのエルシーが報われる話だと良かったなと思います。
文字量がとても多くて、3歳の娘には早すぎました。