養護学校へ向かうバス停までの200メートルの道のりを、おかあさんと40分かけて歩くまりこさんの物語です。
心無いことばをかける人もいますが、まりこさんの通学時間にあわせて看板を出す喫茶店のおねえさんや、ちょっとした発見に「天才!」と絶賛するおばさんなど、障害をもった人が、地域に根ざして暮らすことによって、地域の人も、お互いに理解したり、学びあうことができるということがよくわかる作品です。
灰谷さんは、理解されにくい立場の人のもっている、本当の力のすばらしさを描いた作品を数多く書いていて、何度も再読したくなる作品がたくさんあります。
でも、この作品が、絵本になっていることはつい最近知りました。
動物の行動や花の成り立ちを、言葉で表現するわけではないけれど、よくわかった扱いをするまりこさん。こういう「天才!?」と思われる発見は、わたしも実際、身近に出会う機会をもっているので、共感することがたくさんありました。
より多くの方に読んでもらい、もし身近に障害をもっている方がいたら、皆がお互いによき友人になれたらいいナと思います。