スウェーデンの絵本です。
うかない顔のフリッペに、カストールは自分の作業小屋を貸してあげます。フリッペは修理屋さんを開くのですが、お客さんが持ち込んだ物を修理するどころか、違うものに変えてしまうのです。
自転車→一輪車
ガウン→マフラー
アイロン台と麺棒→スケートボード
雨どい→植木鉢
サンチェア→手押し車
…といった具合に。看板には、「なんでもしゅうりいたします!ただし じてんしゃ、ガウン、めんぼう…はのぞきます」とどんどん修理できないものが増えて行きます。失敗した代わりに代金がいらないとはいえ、普通は怒ってしまいそうですが、出来上がった物にお客さんたちはまんざらでもなさそう。みんなの笑顔に、読み手側もちょっと嬉しくなってしまいます。最後には、フリッペは余った部品を使って船を作り、カストールと船旅へ!
愉快なストーリーに、挿絵も細かくて、作業小屋の細部まできちんと描いてあります。発想の転換しだいで、素敵なものが出来ちゃうかもしれないというヒントを子与えてくれます。大工道具に憧れている子、物作りが好きな子にも喜ばれる絵本だと思いますよ!