今日、神奈川近代文学館でこの絵本の原画を見てきました!
(2011年8月6日〜9月25日開催)
もともと、この話を知らなかったので、最初のページに当たる部分を
見た時に、どうして2つの話をページの左右で同時進行させるのか
よく分からず、読みづらいったらありゃしないって思ったのですが、
いやはや、ページが進むごとに右と左のページには橋渡しが出来てきて、
状況がつかめてくると、俄然面白くなりました。
かげぼうしが、かげぼうしの国に冬に戻ってきて、かげぼうしである
練習をする!なんて、なんていう発想でしょう!
このかげぼうしの方のページは全部、切り絵でした。
陳腐な言葉で恐縮きわまりないですが、こまかい技がすごかったです。
マッチ売りの少女の世界の方では、このかげぼうしの黒の切り絵とは
対照的に、マッチ売りの少女の赤やピンクっぽいコートの色がとても
華やかに見えました。
見張り番の男の人には、マッチ売りの少女がかげぼうしの国の塔から
見えたんでしょうね。ドキドキ感やロマンありのとても面白い話でした。
話の構造がちょっと複雑なので、あまりにも小さいお子さんにはむいて
いないかもしれません。
むしろ、大人の人にとても味わって欲しい安野光雅ワールドでした。
おすすめです!