春が近づいてきました。土のお母さんは根っこのこどもたちを起こします。
根っこの子どもたちは男の子も女の子もそれぞれに春支度をして、夏と秋を地上で過ごすためそれぞれの花を捧げ持って、それぞれに好きな場所へ出てゆくのです。
春の訪れを、妖精のような子どもたちにたとえた、外国で昔語りに暖炉の側で聞くようなメルヘン童話。
絵がきれい。海外の民間伝承にいかにも語り継がれていそうな正統派メルヘン。
春の訪れっていろいろお話にされているけれど、なるほどねぇ〜と感心してしまいました。虫は新たに色を塗りなおしてもらうのか。花も新たに服を作りなおしてくるのか。
お疲れの大人も、おやすみ前のひとときにほの暗い明かりの中でたまにはこんな妖精譚をいかがですか。
皆でいろいろ想像を膨らませながら、春を待ちましょうよ。