老いることって、だんだん生まれた頃に戻っていくってこと・・・
それをスマートに受け止めた奥深いお話だと思います。
しかも、このバーソロミューおじいさんとネリーは、
実の祖父・孫ではなく、お隣さんという関係。
必要なときだけ手を貸すということ、ローラースケートで足を踏まれても怒らないこと、お話が尽きてしまっても黙ってそばにいられること、
すべて、血のつながりではなく、心の結びつき・・・友情とも呼べるものでなされています。
自分は血のつながった祖父でさえもこんな風にしてあげられなかったな・・・ってわが身を振り返ってしまいます。
ましてや隣人なんて、物騒な今の日本の世の中では、赤ちゃんを託すなんて怖くてできない!ってのが本音。
なんだか寂しいし、この絵本のような街が羨ましいですね。
たくさん助けてもらって、たくさん遊んでくれたバーソロミューも、いずれ老いて、杖に頼り、車椅子に乗る生活になります。
そのとき、助けてくれるのは、大きくなったネリー。
日本風の固い言葉でいうと「敬老」「恩返し」ですが、
「とっかえっこ」という、耳になじみやすい優しい言葉に変わることで、自分にもできそうな身近な感じに聞こえます。
私も、今は元気な祖父母や両親が、いつかは介護が必要になる時が来ると思うので、
この絵本のことを思い出したいと思います。
1才10ヶ月の息子には、ちょっと長い話なので、まだ途中で脱走してしまいますが、
気長に読んであげたいな〜と思います。
3〜4歳くらいになったら楽しめそうです。
まだ早いと分かっていながらも買ってしまったのは、
会社近くでたびたびある古本市で500円で発見したからです(笑)
運命だ! って思っちゃって。
こうしてどんどん本が増えていく我が家です。