二匹の若い魔物、ベロンとゴッシは、立派な魔物になるために、旅に出ました。立派な魔物になる志しはあるのですが、ひょうきんで愛嬌があってなにより優しい気持ちがあるので、殺すつもりはなくてもあかちゃんのおとうさんを殺してしまった時には、赤ん坊が哀れでならないと思ってしまいます。抱いていた赤ちゃんに熊狩りをしている人間の撃った弾があたってしまいました。母親熊を殺された小熊を育て、「こいつ随分逞しくなっただろ。きっと熊たちの頭になるぞ」と自慢に思うのは、育ての親みたいだなあとおもいました。ベロンとゴッシは壊れて塵になり闇の中へ飛んで行ってしまいましたが、二匹が後悔してなかったのがよかったです。小熊が少し大きくなったのが、よかったなあと思ったし、二匹は、優しいから魔物として生きるのは可愛そうだと思うので、これでよかったんだと思うことにしました。