「心のバリアフリー」と、よく聞きます。
ハード面のバリアフリーをいくら進めても(それはもちろん大切だけど)人々の気持ちにバリアがあれば、本当のバリアフリーにはならないというようなことだと私は理解しています。
多分、「知らない」「気づかない」あるいは「誤解」ゆえの「心のバリア」がかなりあると思います。
たったひとつの「ちがい」が、関係ない部分での同情や、全体の否定につながる…。
「できることがある」ということに気づいてもらえない…。
そのことに対して、最初は「おなじこと」にこだわり、腹を立てているだけだった主人公のアンナ。
でも、ふとっちょのジギーの助けで、自分が「ちがっていること」を受け入れ、「できないこと」は人に助けを求められるようになります。
ジギーによってアンナの心からバリアが除かれ、アンナ自身が大きく成長します。そして今度はアンナが誰かの心からバリアを取り除いていくでしょう。
相手が何を必要としているかを察するのは難しい。
でも少なくとも耳と目と心を閉ざすことなく接することができればと思います。