題名とシンプルな絵に惹かれて読んでみました。
ドードーと言えば、モーリシャス島に生息した絶滅した鳥のこと。
この話は、知っていたのですが、この本は、そんな絶滅した動物を集めたもの。
その発想が〇。
そして、その絵が何とも言えません。
倉科昌高さんは、カスタムペインターでMTBレーサーのヘルメットペイントを始め、現在はバケツやシャベルなどの日用品から建築の分野まで、ありとあらゆる立体物をベースにカスタムペイント作品を制作しているとありましたが、正にその感覚が満喫できるもの。
エアーブラシを使った絵と言えば分かりやすいでしょうか。
紙質も独特のもので、今までにない肌触りのものです。
絶滅した動物達を描くだけでなく、その言葉も心の琴線に触れるものが目白押し。
特に最後のページの言葉は、秀逸です。
「だけど いま
せかいの どこを
さがしてみても
ちきゅうを ひっくりかえして
さがしてみても
いないんだ
であえたはずの どうぶつたちが
たしかに そこに いたはずなのに
ぼくたちは であえたはずだったのに」
そして、最後に登場した動物の解説があります。
きっと、このページを見ると、誰しもが、もう一度動物達を確かめたくなって、最初からページをめくるに違いありません。
私が知っていたのは、
ドードー、日本オオカミ、タスマニアンタイガーだけ。
こんなにも多くの動物が絶滅したかと思うと、やりきれない気持ちになります。
ちょっと残念なのは、その絶滅の理由の記載がないこと。
乱獲によるのでしょうが、その理由もあると、子供心にも深く感じることができたのではないかと思います。
解説がもっと充実していたら、五ッ星にしていました。
小学生にオススメの作品です。