“他の人を思いやる気持ち”が伝わっていく絵本です。
登場する動物達の愛くるしさも加わって、読んでいてとても温かい気持ちになりました。
うさぎさんが作って、木の下にそっと置いた“どうぞのいす”。
このイスにロバさんが“どんぐり”を置いたことから始まって、“はちみつ”→“ぱん”→“くり”と、様々な物が置かれていきます。
訪れるどの動物も、遠慮なく食べ物をいただきますが、自分だけが美味しい思いをするのではなく
「でも からっぽに してしまっては あとの ひとに おきのどく」
と自分が持っている食べ物を置いていくのです。
人を思いやる気持ちって、やはり自分が優しさを受けた時に感じた喜びが基礎になって、育っていくのだと思います。
そういう意味で、この“どうぞのいす”はとっても素敵な場所だと思います。
どうぞを受けて、どうぞを返す。
そんな優しさの連鎖が温かい絵本でした。
(ゆっくり読んで、ちょうど4分でした。)