登場する動物達が、相手のことを考えて、よろこぶようにイスを置いたり、おいしい食べ物を置いていく、思いやりのあふれるお話です。
なによりも、自然と優しい声で語りかけができる魔法のような絵本で、驚いています。
息子は普段は聞かれない私の優しい声に安心するのか、この絵本を読むといつの間にか気持ちよさそうに穏やかな表情で寝ています。息子の寝顔で私も心が温まりました。
はじめは、ことばの遅れがある3歳の息子なので、少し難しいかなと思ったのですが、息子は動物が何を置いて行ったのか、時々もどって確認しながら夢中になって読んでいます。
絵本を読みはじめて数日後には、おままごとで遊んでいると、美味しそうに盛りつけたものを「どーぞ」と譲ってくれるようになりました。私が「ありがとう」と息子から受け取ると大喜びです。また、いつもはおもちゃの取り合いになって、つい叩いたり引っ張ってしまう7か月の妹にも「どうぞ」をするようになりました。
息子は、思いやりの気持ちを、この絵本の温かい絵と優しい語りかけの絵本を通して学んだようで、とても嬉しく思います。