「チキン・サンデー」を以来、パトリシア・ポラッコに見せられています。重いテーマに真摯に取り組んでいる姿勢は、最近、軽くて楽しい絵本が数多く出版されているなかで、見逃せない作者だと思います。
この話は、LDの少女が主人公。でも、物語の展開上、LDだけでなく、いじめ、先生のあり方、作者の死生感、読書の楽しさ、字が読めることの喜び、達成感の大切さなど、たくさんの問題提起をしています。親として、大人として、手元に置いておきたい1冊です。
5歳の次女には難しいかと思いましたが、訴えるのもがあったのでしょう、2度続けて読まされました。そばで、中学生の長男も聞いていました。
この人の絵本にはもう一つ魅力があります。それは、どの主人公も暖かい家族に囲まれているということです。きっと、作者自身の家族がすばらしかったのでしょうね。