出版社からの文を見ると、これは作者の少女時代の思い出を基に作られているようです。一つ一つの画面に細かい動きや風景の表情が描きこまれていて、じっくり眺めているととても楽しいです。
開いて最初のページの日だし隅にいるおじさん二人は、棒を持って何してるのかな?
もしかしてゲートボールの作戦の相談?
なんて思ってしまって面白かったし、
次のページのオンドリが怒っている姿なんて、笑いたくなるほど「そうそう!」って恰好をしてるし……。
この作者は周囲を観察して、描くのがとてもうまいなと、思いました。
話自体は「馬がほしかったけど、プレゼントされたの自転車だった」というオチでしたが、1ページ1ページの絵が丁寧に描きこんであるので、この時代のアメリカの家族の在り方や町の風景などがよく伝わってきました。
動物がたくさん登場するので、動物が好きな人にはお薦めです。