私がこの本のことを初めて知ったのは、この絵本ナビのHPの上の方に掲載される新刊の案内コーナーで紹介されていたのを見た時でした。しかも、興味を引く題名だったので、クリックしてみると何故か別の本の紹介になっているという見たこともない現象が起きていたので、一度、絵本ナビさんへメールを送ったことがありました(笑)
そんな前触れはさておき、とても魅力的な題名だったので、いつか読んでみたいと思っていましたが、なかなかチャンスはなく.... それから何年も経った先日、たまたま図書館でこの本を見かけ、即、借りて帰ってきたのです。ところが...
長い間、私は勝手に推測していて、誰かがモナリザの絵を盗む話なのかと思っていました。しかも、その犯人を推理する本なのかなと。ところが、読んでみたら全然違いました。この本は、一種のあの名画「モナリザ」について、誰にでも分かるように書かれた説明本でした。しかも、あの絵であるモナリザが、絵として生命を吹き込まれた時からの話です。
その絵である彼女が語る話の中に、一度、盗まれたことがあることを告白され、最初から犯人も分かってしまっているのでした。
この本から伝わってくるのは、この絵本を手掛けた文を書いた作者と絵を描いた作者のお二人が、とてもモナリザが大好きだということでした。そして、絵というものは、作者が死んでも何百年も生き続けるのだということでした。
ただ、読み終わった瞬間に、なんともまぁ挑発的なというかキャッチーな題名をつけたもんだというのが、私の印象でした。思わず原本の題名も見てしまったほどです。原本の題名もまったく、『モナリザをぬすんだのはだれ?』だったのでびっくりでした。盗まれたことについて書かれているところが、あまりにさらっとしていたので、どうしてこの題名?みたいな気分になってしまいました。私には、『モナリザの独白』とかそんな題名の方がいいなぁ。
本当にさらっと読める本なので、教養として知識を増やすのによい本でした。