この絵本、思春期世代を対象にしているのでしょうか。
「恋は盲目」
恋の病にとりつかれたら、周りが見えなくなってしまう。
それが叶う恋ならば良いのだけれど、「月とカエル」ではとうてい叶わぬ恋。
現実から離れてしまうことは、決して恋だけではないですね。
何かにとりつかれてしまうことと、何かに夢中になることはちょっと違うかもしれません。
周りが見えなくてしまうと、カエルは自分がカエルであることを忘れてしまうでしょう。
カエルが自分を取り戻せたことは、とても良かった。
何かに夢中にはなかったけれど、その経験は自分を育ててくれるでしょう。
カエルに気づきを与えたのは、親切なカラス君。
カエル同士では解決できなかったことを、アドバイスしてくれたカラスの存在はとても大きい。
少し教唆的なお話だけど、親はカラスにならなければいけないと感じました。