トロルが出てくるスウェーデンのお話です。
5歳になる息子のオッレに、トロルの容貌を話して外から鍵をか
けて夫婦で、仕事に出かけます。オッレは、外にいるトロルに、
何の疑いもしないで、トロルを怖がりもせずに、鍵の場所も教え
てトロルを家の中に入れて話相手が出来たので喜んでしまい
ます。やぎを探しに行くことになって、オッレは、お腹が空くと
困るからとパンをちぎると、トロルの分まで用意するのですが、
トロルは、「ものをもらった相手には、悪いことができなくなるの
が、トロルのもって生まれた性格でした。」
トロルは、口を開けて大きく笑ったときに、オッレの投げたパン
が口の中に入ったので、親切にしてくれたお礼だと信じているし
自分を人間だと疑わないオッレの為に、「なにかいいことを
したくてたまらなくなりました。オッレの家から盗んだやき2匹
と、真っ白い子ヤギを何百匹を笛で呼び寄せて、お礼を言われる
のが照れくさかったのか森の奥に姿を隠してしまいました。
トロルは、本当は優しいのだと思いました。相手が疑わないと
優しくなるのだと思いました。