「ガンバレ!!まけるな!!ナメクジくん!!」が大好きで、シリーズ化を熱望していたら、いつのまにか出ていたこの絵本を発見して、思わず興奮してしまいました。
今回も、作者の三輪一雄さんは、この世で疎まれ、嫌われている負け犬組みをおおいに応援し、勇気を与えてくれています。
かえるの中でも、私の子供の頃から愛すべき唯一のアマガエルちゃんと、声を聞くだけでも嫌で、ましてや姿なんか絶対に見たくもないイボイボの醜いヒキガエルが、対照的な存在として登場します。
前半は、単純に二者の比較。かなりアマガエルの長所をひきたてて描かれております。
しかし、半ばで、ヒキガエルが関西弁で反撃に出ます。アマガエルの短所や、ヒキガエルの歴史、毒、天敵について熱く語ります。
作者の三輪さんが、応援するのは、もちろん負け犬組みのヒキガエル。
読み終わって、心に残るのは、ヒキガエルの一番怖いもの。それは、人間社会の車なのです。
しかし、この本、かわいい絵で本当に良かったというのが、素直な私の感想です。もし、写真でも載せられたら、絶対に開く気がしないですよね。カエルの豆知識満載の絵本なので、そんなところもすごく面白し、おすすめですよ。