くまが大事にしていたぼうしが、なくなってしまいました。
くまはあちこち歩いて、いろんな動物達に聞いて回りましたが見つかりません。
でも、鹿にどんなぼうしだったのか聞かれて…?
原作はカナダ人だというのに、動物達の話す言葉はコテコテの大阪弁というところが、妙にハマりました(笑)
しかもくまさんをはじめ、動物達のあまり喜怒哀楽を表現しない遠い目がいい味をかもし出しているのです。
くまさんがぼうしを取った犯人に気づいた場面、やっぱり怪しい人物ほど饒舌になるということでしょうか。
でも、あれれ?
無事にぼうしを取り戻したはずのくまさんも、リスさんにうさぎのことを尋ねられるとなんだか変な感じに。
おやおや、もしかしてくまさんは…?
全体的にお話はゆる〜い感じで進んでいくけれど、ラストはちょっとだけ緊張感が増すような――なんともいえない余韻が残る一冊でした。