なんとも哀しい絵本です。
少女の中の喪失感は何でしょう。
死別?失恋?それとも…。
私がいる限りあなたと共にいるという意思は、寂しさでもありながら、心の支えなのでしょう。
大切な人を失ってから、やり残したことへの悔いが浮かび上がってくるものでしょう。
でも、共にした時間は心の中にあります。
女の子を主役としたセンチメンタリズムですが、共感できることの多い作品です。
モノクロームで描かれた幻想画で、喪に服しているような感覚になりました。
新しい年を迎えたときに、とても神聖に受けとめました。
これから色づく刻があっても、心にいる大切な人はそこに居続けます。