私もしじみを水につけている時、しじみがぶくぶく泡を出したり、時々カチャッと動く様子を、じーっと見つめてしまうときがあります。それを絵本にしてしまう、作者の感性の鋭さに脱帽です!
さて、私の場合は、お味噌汁にして、おいしく頂いたのですが、この絵本の魔法使いは「可哀想だから」と、しじみを食べずにその日は実なしのお味噌汁で我慢します。そして、その次の日も‥‥。「わしらはアホや」飼い猫のトラジはつぶやきます。そのうえ、お人よしで、気のいい魔法使いとトラジは、「海に帰りたい」と泣くしじみのために、募金を集めようとするのですが‥。
題名どおり、絵本全体から、音楽が流れてくるような心地よさを感じました。
ラストもほのぼのとしていて、幸せな気持ちで読み終わることができる絵本です。
読むだけで癒される絵本のなので、子供だけではなく、日々の暮らしの中でちょっと疲れているかな、と思う大人にもおすすめしたいです。