おしゃれな絵が魅力のどいかやさんが絵を封印して、作だけを担当、
ということで、手にとってみました。
確かに印象は違いますが、物語の構成の素晴らしさには脱帽してしまいました。
年取ったやまねこの独白、というおはなし。
山奥に住むやまねこは、一人の生活を満喫していたのですが、
ふと思い立って町へ行こうと思うのです。
道中、たんぽぽの綿毛が体に付いたのを、種の役割が果たせるように
いい土のところにおいてあげたのです。
そして、弱った白猫の赤ちゃんを見つけます。
仕方なく、介抱しているうちに、いっしょに暮らすようになっての
一年後の春、ある真実が明らかになります。
幻想的な展開は、とても心温まるストーリーです。
タンポポの季節に読んであげたいです。
群生したタンポポがそれはそれは素敵です。