お客さんの笑顔を見るのが楽しみなばすくん、古くなって山奥のバス会社に売られてしまいます。
山道でタイヤが外れてしまったばすくんは、痛いのを我慢してお客さんに謝ります。
そんなばすくんが修理してもらえることは、もう二度とありませんでした。何日もたって迎えに来たレッカー車は山奥のそのまた山奥に、ばすくんを置き去りにしてしまいます。何度読み聞かせしても、涙涙・・・
何日も何日もたった嵐の夜に、狸がやってきて、一晩の宿を借りていきます。ばすくんは役に立ったことが嬉しかったと思います。誰かに会えたことが嬉しかったと思います。
それからも長い間ばすくんは一人でしたが、いつもより早い冬に、冬支度が間に合わなかった動物たちがたくさんばすくんを頼ってきたのです。
これは嬉し涙・・・
動物たちはばす君の中で冬篭り。
春が来てもこの動物たち、ずっとばすくんの中で暮らすことを決めたのでした。
息子は、ばすくんが大好きで、同根されている地図をながめては「ばすくんは、どこにいるの?」「ばすくんタイヤ取れちゃったから動けないの」など一日に何度も、ばすくんの話をします。
最近は、ばすくんのくりすますもお気に入りです。