しゃく、しゃく、しゃく。木の葉を踏み分けて森を歩く足音。アキオくんはどんぐりたちがどら焼きを焼いているところに出くわしました。美味しそうな匂い。どら焼き作りの様子はすべて「唄」になっています。民謡の仕事唄みたいです。せわしなく働くどんぐりの様子や、純粋な心を持ったアキオくんとの交流が、宮沢賢治の童話のようです。秋の色いっぱいの絵は、登場人物たちのキャラクターもとっても感じがよくて、物語に広がりを感じさせてくれると思いました。ノスタルジックで、日本らしい一冊でした。娘が学校の図書室で見つけて借りてきましたが、親子で楽しめました。