「おかあさん」ってこれまで何度呼んできたんだろう。
そして、「おかあさん」って何度呼ばれてきたんだろう。
これからもずっと母を「おかあさん」って呼んでいたいし、息子には呼ばれていたい。
幼い頃、外で男の子に混じって傷だらけになって遊んでいました。
時々、ガツンと頭部を強打したり、ザックリガラスで足を切ったりすると、一目散に家をめがけて走り出し、友だちの手前の恥ずかしさも吹っ飛んで、「おかあさ〜〜〜ん」って帰りました。
少し成長してからも、困った時には心の中で「おかあさ〜〜〜ん」って叫んでいました。
子どもにとっておかあさんは、絶対の安全地帯。
心の拠り所。(お父さん、ゴメンナサイ!)
主人公の女の子、夜になってお熱が出たよう。
そこで、おかあさんがお薬を買いに出かけます。
風を引いて心細いところに、おかあさん不在のお留守番。
早く帰ってきて欲しい女の子の想いが、不思議な出来事へ、・・・。
ん〜〜〜、泣けちゃいますね。
母を思う幼子のいじらしいまでの心配する様子。
終盤の女の子が、灯りを消したお布団の中で、噛み締めているおかあさんの出す生活の音・音・音。
病人には耳障りなのかもしれないのに、この子にとっては安心の証の音なんですね。