土木の絵本シリーズ第3巻です。副題は、異国にささげた技術と情熱。
主な登場人物は、鉄道のモレル(イギリス人)、灯台や港建設のブラントン(イギリス人)、水道や港建設のパーマー(イギリス人)、港や河川のドールン(オランダ人)、河川のデ・レーケ(オランダ人)、北海道開拓のケプロン(アメリカ人)です。
日本が鎖国時代から近代国家へ移る間際、独自の土木技術力が無かった日本が、これら外国人の力により近代化していった時の話です。
中でも、「日本鉄道の恩人」とたたえられたモレルの話には泣かされます。彼は新橋−横浜間の鉄道建設に携わっていたのですが、在日1年半で過労のため開通を見ることなく亡くなってしまいます。その他、29年間も黙々と日本の河川工事に身をささげたデ・レーケの話など、すばらしい外国人のおかげで現在の日本基盤が作られたと言うことを実感できるお話です。正直、感動いたしました。
内容がすこし難しいですが、小学校低学年のお子さんでも理解は出来ると思います。また、彼らの建設した施設は現存していますので、もし近くにあるようでしたら見学に行かれては如何でしょう。