義母の病院の付き添いで
待合室にて、じっくり読ませていただきました
カバーに
「悲しいこと、せつないことは
うれしいことと、となりあわせ。」
ではじまる言葉に惹かれて借りてきたのですが
「とんかつのうた」から始まり
団地のひとたちとはちがう
“びんぼうたれ”な長屋の住人
おとうさんは、交通事故で亡くなっていて
おかあさんは、働いているけど
パチンコに、たばこ、お酒・・・
でも、主人公長男の耕平くんはしっかり者
しっかりし過ぎる位
家計を切り盛りするし
小1の頼りない弟の面倒もしっかりみている
それが、読み手のおばさんにとっては
『せつない』
中学校、周囲の大人、新聞配達所の所長さん
受験校の賢い先生は
まったく同じ気持ちだと思います
高校に関しては
奨学金で何とかして出来ないのかな・・・と
本気で思っちゃいます
平成の世の中で、こんな苦労している子が居ない・・・と
思いたいのですが
世の中の不況
震災もあり
しわ寄せは、どうしても社会的弱者に・・・
ただ、耕平くんのおかあさんは
にくめません
明るいからでしょうか
前向きで、お調子もので
見方によっては、責められそうですが
周囲の温かで、その時々にきちんと
向き合ってくれる大人の存在が光ります
もうひとりの主人公のような早苗ちゃんの
恋心もなんとも一途
早苗ちゃんのおかあさんの
「女がいちばんおちいりやすい欠点」についての
セリフには、びっくりですが
確かに!そうです
言葉で、生き方を伝え、受けることは
大切ですね
あとがきを読むと、どうも実話を参考に・・・
のようです
ということは、耕平くんの友達が
この作者さん?
小学高学年から
受験について考えさせられる中学生でもOKかと
親御さんにも、是非読んでほしいです