去って行く。二度と戻ることのないところへ。大切な大好きな人が目の前をゆっくりと…。
どんなに悲しいだろう。でも、受け入れなくちゃならないのね。残されたネズミを思うと胸の奥がしめつけられました。
年老いたゾウと幼いネズミが仲良く楽しく助け合って暮らしていました。でも、ゾウには行かなくてはならない所があります。『ゾウの国』、なくなったゾウのお父さん・お母さん・友達のいるところ。でも、ゾウがいなくなるなんてネズミは考えたくもありません。ゾウがますます年老いて行く中、ネズミは成長して、どうすることがゾウの幸せなのか、考えられるようになりました。
我が家では、まだ身近な人の死を経験したことがありません。なので、ネズミの本当の痛みや悲しみを共感することは出来ていないのかもしれません。でも、いつか必ず経験せざるを得ないその時に、きっとこの本を思い出すに違いありません。