スウェーデンの絵本です。
これまで見てきたスウェーデンを代表する絵本作家さんたちとは、またちょっと違った雰囲気を持つ作家さんでした。
主人公のキムが黄色いかさに乗って冒険に出る最初のシーンでは、
雨どいの排水口からが思いっきり水が流れ出てきています。
この水の勢いの描き方、素敵です。
この水があってこそ、キムの冒険が始まる感じがものすごく伝わってきました。
冒険の途中に登場するジャングルやら動いている人々やらは、実際の町ではどんな建物や人だったのでしょうか?
わたしはキムとは逆に、リアルに存在していたものは何かなぁと想像しながら読みました。
面白いところはほかにもあって、日本の作家さんならまずあまり登場しないドブネズミが出てきます。
このドブネズミがまた、どう猛そうで、メッチャ怖いです。
ヨーロッパの有名なお話、「なまりの兵隊」のおはなしにも、ドブネズミが登城しますよね。割と頻繁に町で見かける生きものなのかもしれません。
日本の町中で見るとしたら、ネズミよりもゴキブリのほうが出会う確率が高そうです(^-^;
ストーリーの展開はとても単純です。
だからこそ見たままを素直に楽しめる作品ではないかと思いました。
4,5歳くらいから、雨の多い日の読み聞かせにいかがでしょうか?