季節の絵本という事で読んでみました。
河童の国の鯉のぼりの情景を描いてあります。
水中の河童の町では、皆がそわそわと準備に余念がありません。
皆が待ち焦がれる「あした」とは!?
そう、たくさんの鯉のぼりが川を横切って飾られる日です。
それを、水面下から寝転がって見物するのですね。
最近はよく見かける光景だけに、なるほど、です。
さすがに迫力がありますね。
最近の子どもたちは河童を知っているのでしょうか。
そのあたり、少し解説してあげないと、面白さがわかってもらえないかもしれません。
もう一つ、舞台設定が、夏目漱石『坊ちゃん』をベースにしていること。
伊予の国松山、(道後)温泉、などなど、『坊ちゃん』を知っていると
あちこちに見所があります。
「坊ちゃん泳ぐべからず」の温泉には、夏目漱石らしい河童もいますよ。
もちろん、山本孝さんならではの突っ込みどころのある絵もあちこちに。
ある意味、奥深い作品でした。