叔父夫婦から、娘の3歳の誕生日にプレゼントしてもらった絵本ですが、裏表紙の絵の下に書かれた一文に、まず目が留まりました。”You are the special one.” これこそ、娘の誕生以来、常に娘に言い続けてきた一言でした。
アメリカでは、肌の色も、髪の色も、目の色も、みんな違って当たり前ですが、日本に行けば、やはり娘はみんなと違って見える・・・それを娘自身も、成長と共に感じ取っていくだろうな、と思い、生まれたときからずっと「あなたは、スペシャルなのよ」と、夫も私も繰り返し伝えてきました。お陰で、娘も、栗色の髪が大好きと、自分から言ってくれるようになり、ママと違っていることも、「自分だけの特別なもの」と思ってくれるようになりました。
この絵本はまさに、そんな大切なことを、子どもたちの心に語りかけてくれる1冊です。将来、娘がどこに住むことになっても、自分の個性を大事に、そして、”You are the special one.”ということを忘れないで、自分を愛せる人間であってほしいな、と願っています。
娘は、ジェイムスのオレンジ色の体が明るく輝き、周りのみんなを暖めはじめたページが大好きです。みんな何か大切な役割を持って、生まれてきたんですね。読み終えて、娘に、「どんなことで、誰かの役に立ったり、誰かをしあわせにしたりしてあげられると思う?」と聞いてみると、「いつもどおりでいること。」という答えが返ってきて、はっとました。私は、多分、娘に何か具体的にこうすること、という答えを期待していたのかもしれないな、と気づき、頭ではわかっているようでも、娘のあるがままを受け入れ、大切にしてあげようとする心に欠けていたのは、自分だったと思いました。あるがままの自分こそが、「特別」なことなのですよね。
数日後、ふとした会話の中で、「Jは、みんなをしあわせにする心をもらって生まれてきたんだよ。みんなの役に立つ心ももってるんだよ。オレンジいろのペンギンみたいにね。」と、娘の口からそんな言葉を聞けて、娘の心が健やかに育ってくれていることに感謝の気持ちがわきあがってきました。