猫好きとしては、このおじいさんと猫との関係がとっても
よくわかります。こんな風にお互い適度な距離を置きつつ、
自然に思い合って暮らしていけるんですよね、猫と人間って。
べたべたしていないけれど愛がある、こういった関係って
いいなあって思います。
猫好きな村上春樹さんの訳です。
あとがきもとってよかったです。
翻訳者としての細かい説明がとってもわかりやすくて。
全く知らない土地が舞台になっているものって、「いかにも
そこらしい」ことが書いてあっても、知らないまま通り過ぎて
しまいますものね(もしかしたら猫好きではなく、猫と暮らした
ことがない人はこの絵本の「らしさ」がうまくわからないかも
しれない・・のと同じように)。テキサスのこととか。
郵便受けのとなりに便器が置いてあったのも「なぜなんだろう?」
って不思議に思っていたのです。謎が解けてよかった(笑)。
アメリカでは茶色い猫のことをオレンジ・キャットって言うの
ですね。ほうほう。春樹さんは日本では「茶猫」というところを、
と書いていますが、いやいや、私のおばあちゃんは(田舎に住んで
いたおばあちゃん)、「赤猫」と言ってましたぞ。日本でも
アメリカでも同じような言い方あるものなんだなあと思った私です。
ああ、ポテト・スープが飲みたくなりました。