クリスマスの時期にお薦めの絵本。
主人公は幼い感じの可愛らしいぬいぐるみのくま「ミュシカ」。
クリスマス・イブの日の朝に意地悪なエリザベットのぬいぐるみであることに決別し、家出をして、
本物のくまのような1日を過ごしてみたり、サンタさんの代わりにトナカイと一緒に子どもたちにプレゼントを配る仕事を手伝ったりします。
字も絵も読みやすく、物語は幼いお子さんたちにはやや長めであるものの、作り手が子どもの感受性と想像力を引き出せるような形を意識して作り上げているので、
読み手の子どもたちも「ミュシカ」と一緒に森の中を散歩したり、トナカイのお手伝いをしたりしている気分になれるのではないでしょうか?
こういう作品の場合、家出したぬいぐるみとか小動物とかって、たいてい元の主の元へ戻っていく場合が多いと思っていたのですが、この「ミュシカ」は違うんですね〜。
ちゃんと自分で選んで、自分がいるべき場所を選んでる。
ぬいぐるみのくせに(といっては失礼ですが)、すごいヤツです。
一番のお薦めは、45歳くらいから小学校低学年くらいのお子さんたちですが、もしも自分の進路に悩んでる人がいたら、読んであげたい1冊です。