冒頭の言葉が印象的です。
「たべたリンゴよりも、あたえたリンゴのほうが、あとあじがいい。」
古くからの言い伝え、とありますが、その真意が、読後にじわじわとわかります。
二週間後の誕生日を前に、アーサー少年は、両親の部屋のクローゼットに隠された、
赤いリボンのついた箱を見つけます。
きっと、ぼくのプレゼントだ!
さあ、アーサーの中身当ての想像が始まります。
子どもらしく、次々に浮かんでくる品々。
それに対するアーサーのコメントも実に正直でいいですねえ。
ところが、誕生日の前日、物語が急展開します。
アーサーの行動は実にスピーディー。
直感でしょうか。
プレゼントというものについて考えさせられました。
アーサー・ビナードさんの訳文も見事です。