この作品は、おそらく実話だと思います。
理由は、実際にこうした光景は、どの家庭でも見られるものであって、それを絵本に正確に描写したものだと思えるからです。
物語は、おかあさんが
「おひるごはんですよ。サム、しらっしゃい」
と主人公のサムを呼ぶシーンから始まります。
すると、サムはつみきを並べ始めます。
サムは食堂まで行列を作っていくのですが、これって、子供なら誰しもする行為ではないでしょうか?
気付くと、子供が何かを並べていることを体感したことがあるはずです。
並べることは、子供にとって必要な学習だと言えるくらいのものだと思います。
何と言っても、その行列を見て、「ほんとすごいわね」とおかあさんが言う姿勢が良いです。
しかも、その後、「でも こんど おかあさんが よんだら すぐ くるのよ」という大事な一言も忘れていないところが凄いです。
さり気無いシーンですが、そのほのぼの感が最高に心地良い作品です。
読み聞かせだけでなく、おかあさんもきっと気にいると思います。