同居しているおばあちゃんは妖怪、カジババ。
カジババは、ぼくを無能にしてしまう、こわーいこわーい妖怪。
朝、朝食を食べていると、ランドセルを持って来る。
忘れ物をした日には学校まで届けたり、家に帰っても宿題やら明日の準備やら声をかけ、勝手にランドセルをあける。
妹は年中なのに食べさせてもらっていて、一人でご飯も食べられない。
市販のお菓子は食べちゃダメ!ゲームは決まった曜日の決められた時間以内。
もうたくさんだ!ぼくはカジババに独立を宣言する!
カジババの気持ちも、子どもの気持ちもわかってしまう。
でも独立宣言後のカジババはとにかくすごい!
独立したんだからご飯も自分で用意しろって、そこまで言えちゃうんだから。
それをきちんと守る子どももまたすごい。
やればできるんだよね、今までやってこなかったから、やり方がわからないから、できなかっただけなんだよね。
私も悪いな、ダメだなって思いながらついつい、手が出る、口も出る。
自立できるよう、私もできるだけ我慢しよう。