トリッテンが、この巻まで書き進めた理由が最初はよくわかりませんでした。前巻のハッピーエンドでとどめておけば、ハイジは夢の中にいたでしょう。
でも、ハイジの人生は、ハイジの人生が終わるまで続くのです。
ハイジは母親になりました。人間模様も、生活も、当然のように現実味を帯びてきました。
複雑化してきました。
そういう意味合いでは、あまりこの巻の必要性を感じませんでした。
でもアルムおじいさんの秘密を最後に語るシーンではぐっときました。
このための巻だったのですね。
そうしてハイジはオジリナル版の最初に戻ります。