「つるのおんがえし」といえば、てっきりおじいさんとおばあさんが出てくるものだと思っていましたが、この作品は違いました。
最初は約束を守っていた男の人でしたが、さすがに七日七晩飲まず食わずで機を織り続けているのですから、心配にならないはずがありません。
その心情が丁寧に描かれていて、単に「約束を破らなかったからいけなかったのだ」というには切なすぎるお話でした。
挿絵も、もの悲しいお話にピッタリの美しい絵だと思います。
最後の「ふるやのもり」、実は私が大好きな昔話なので、今回このお話メインの絵本がなかったのが残念でしたが、やはり面白いお話で楽しめました。