虫たちの生態を踏まえたストーリーが面白い「むしたち」シリーズ6作目。
なるほど、今回はサーカスですか。
昆虫少年だった作者だけに、着眼点も本格的です。
町のサーカス団が原っぱにやってきて、設営から始めていきます。
コオロギ団長の指揮のもと、昆虫だけに草を食べて草地を広場にするところは
なるほど!ですね。
サーカスですから、『むしたちのうんどうかい』や『むしたちのおんがくかい』で
披露した技の集大成と言ったところでしょうか。
あとがきにも書かれてありますが、「むしたちの多様な能力」を読み取りたいですね。
オンブバッタが雌雄でこんなに個体差があるのですね。
メスがオスをオンブしているからこそ、綱渡りでのこういう光景となる訳です。
休憩の光景も見所いっぱいです。
クライマックスのカエルの輪くぐり、演出的にもビジュアル的にも見事です。
サーカスのワクワク感、たっぷり楽しんでほしいです。