【内容】
いろいろな場所に積もった雪や氷の写真集。植物についた氷、屋根や木に積もった雪。池や滝も寒いと凍ってしまう。場所や風向きなどの条件によって
面白い姿になる雪や氷を、たくさん探し出して、詩のような言葉を通して魅力を伝える1冊。
【感想】
漫画や外国の絵本などで見かけたことがあるような風景ばかりで驚いた。雪や氷を観察する事などないので、いろんな形があることを初めて知った。
ただ見ているだけで、外国や異空間を旅しているような気がしてしまう。
写真は清々しく、澄み切った空気があり、何故か温かみが感じられる。
これを撮影した時は、相当寒かったと思うが、そんなことはみじんも感じない、不思議な温かみとユーモアを感じる。
写真家の経歴も面白く(巻末に書いてある)、「小さなころから、幸也氷に親しみ、ひかれて…」とあり、この本を作るために生まれてきたような人らしい。
寒い場所が苦手な私には想像できないが、雪や氷マニアがいて、きっと喜んでガンガン(寒さなどものともせず)写真をとったり、観察したりしているのだなあ。世の中にはいろいろな、自分の知らない世界があると思うと、生きているのが楽しくなる。
たまたま冬の寒い日(数年ぶりの大雪の日)に開いて見て楽しんだが、夏の暑い日などにもいい気分転換になるのではないだろうか。
それにしても雪が積もるというのは、大変なことでもあるのだろうけど(除雪作業など)、自然界に積もる雪は、なんともユーモラスで、恐竜の恰好をしてみたり、ギャグマンガのようなつもり方をしてみたり(つっこみどころが満載)、なかなか愉快だ。
自然界を作った神様は、ギャグがお好きらしい。