『TUG OF WAR』が原題。
アフリカの民話をベースに、バーニンガムさんが描いた作品を、
谷川俊太郎さんが軽快に訳しています。
森の野うさぎは、日頃からカバとゾウから意地悪くからかわれていたのです。
そこで、野うさぎは一計を案じます。
カバとゾウ、それぞれに自分との綱引きをけしかけ、実は双方に無駄な勝負をさせるというもの。
最後にはカバとゾウが地団駄を踏む、という訳です。
なかなか原始的なアフリカンな絵が雰囲気たっぷりです。
加えて、谷川俊太郎さんが、カバとゾウの罵声の限りを、軽妙に訳しています。
民話ですので、罵声は面白くもありますが、
声に出して読むと少し心が痛みます。
野うさぎの利口さは引き立っていますが。