桜の季節に生まれたぼく。その年の九月に戦争が始まります。ぼくの成長のそばには桜。
父さんの出征を見送る時に咲いていたのも桜。戦火が厳しくなっている中、相変わらず咲いている桜。
その時々に咲く桜が家族の小さな幸せを写しだしたり、悲しみを見守る役割を果たしています。
一番悲しく心に迫ってきたのは、父が亡くなり母の細い方が家計を助けることになった時の母の悲哀でした。
戦争が終わってもなお戦争による苦しみは続くこと。
毎年咲き続ける桜がいくつもの苦しみ・悲しみを見てきたとしたら、この作品のようなのかもしれません。
息子の夏休みの宿題を手伝うつもりで、戦争の本を探して読み始めました。
そういえば、童心社に日・中・韓平和絵本シリーズがあったということを思い出し手にした本です。
語り継ぐ、忘れない、今の私たちができることってなんでしょう?息子と一緒にこの夏考えてみたいと思いました。