ノルウェーの昔話だそうですが、王子たちが父王の命令で、1日で服を作れる花嫁を探しにいきます。でも足手まといの末っ子をおいていったところ、末っ子は泣いてしまい、そこへとおりかかった妖精?小人?がお姫様に会わせます。「旅を続けるのがいやだから結婚してください」と求婚して、シャツを王に渡します。でも小人なので、シャツも小さい。王はしかしなぜか許可をし、末っ子を花嫁を連れに行くと、湖にうっかり落ちた姫が、なぜか湖の主に拾われたときには大きくなって最初より美しくなっている。王子達が花嫁を連れてくるが、みんな汚れて醜い女ばかりで、末っ子だけが美女の花嫁。王は他の王子達をうとんで追い払い、末っ子夫婦だけが幸せに豊かに暮らす。
まず、末っ子はすぐ泣くのがいまいち。そして求婚も愛情とかではなく妥協のような申し込み方。これでOKを出すお姫様も不思議です。お姫様に親はいないのかしら?そして姫が湖に落ちたときにも、手を伸ばそうともせずにただおろおろする末っ子が情けない、、、、。主に救われてどうして大きくなるのかも分からないし、元より美しくなる必要ってあるんだろうか?ヨーロッパなんかの童話だと、もともと顔だけ醜く心が美しい場合はそういうこともあるけれど、特に不細工だったという記述もないのにもとより良くなる必要があるんだろうか。そして、おろおろするだけの末っ子王子に愛想をつかしもせずに、主にあまり感謝したシーンもなく王のもとへ行くところもなんだか物足りない。そして花嫁が醜いからと他の兄王子たちをうとんで城から追い払う王も、子捨てに通じるので親としてもいただけないし、美醜で判断するところも教育上いただけない気がします。
納得いかない部分が多いです。娘には顔だけで判断しちゃだめよ、と補足で教育しながら読みました。
ただ、こういう話があるんだよ、というのを知るために読むのもいいとは思いました。それと、兄たちが末っ子を置き去りにするのはあまり良くはないので、そういう意味ではバチがあたったという教訓にはなるかと思います。バチが厳しすぎるきらいはありますが。
なので、良いところと納得いかないところがあり、トータルでは3つ☆にしました。