下町の路地にある日本家屋、小屋につながれた柴犬、近所のおっちゃんがふらりと立ち寄ったり、なつかしい昭和の香りがします。
シバ犬のチャイの過ごす一日と、その飼い主一家の過ごす一日が、特に交わるということもなく、それぞれがほどよい距離感でゆったりと過ぎていきます。読者も、昔過ごした一日のように、一緒に過ごすような気持ちでお話の中に入り込んでいけます。
こののーんびり感がとってもいいのですが、ときどき、区切りのように、チャイのセリフ「おいら、豆シバのチャイってんだ。」と入るのですが、このセリフはもういいから、もっとチャイの気持ちや様子を知りたかったなぁと思ってしまうのは、私がせっかちなのかしら・・・。